近ごろ近所に出来た某有名チェーンの焼き鳥屋。
ちょっと気になって行ってみました。
さすがチェーン店。教育が行き届いていて、
挨拶も元気があって気持ち良い。
新店でキレイなのは当然ですが、
注文はタッチパネルで迅速だし、ビールは冷え冷え。
メニューも多くて、どれも安い!
チェーン店ということで、あまり期待していなかったのですが、
こういうお店もいいじゃん!と、見直しました。
さて、好物のとり皮とつくねを頼んで、
さすがに待たされるかな・・・。と思っていると、
何と、あっという間に運ばれてきました。
一抹の不安。ちょっと速すぎない?
口に入れると残念ながら不安が的中してしまいました。
お店の名誉のために言っておきますが、
火が通ってない訳ではないんです。
きっと「これが好き」という人もいるでしょう。
ただ僕からすると、明らかに余分な油が落ちていないんです。
僕の大好きなとり皮というのは、適度に油が落ちていて、
表面はパリッと、中はジューシーで弾力のある「アレ」なんです。
2本ずつの注文で、僕は出されたものを残すのが嫌なので
1本はなんとか食べ切りましたが、
2本目には中々手が伸びません。
長年焼き鳥屋に通って
呑兵衛を続けてきたおじさんからすると、
とり皮というのは焼き鳥の中でも特に難しくて、
炭の前に何年立ち続けてきた大将が
時間をかけてじっくり仕上げる逸品。
というイメージです。
「だったら、そういう店に行けよ!」
という声が聞こえてきそうですが、全くその通り。
チェーン店のアルバイトには荷が重いのは良く分かります。
僕が言いたいのは、
チェーン店がダメとかいうことではなくて、
商売って「怖いな」ということ。
このとり皮の件ぐらいで、
わざわざお店に文句は言いませんよね。
でも、僕はもうこの店でとり皮は頼まないでしょうし、
もうこの店には行かないかも知れません。
人に喜んでもらおうと思って一生懸命やっているのに、
最初の失敗って本当に怖い。
そもそも、黙って来なくなるので
失敗かどうかさえ気づかせてもらえない。
もう次のチャンスもない。
自分の仕事に照らして
「当たり前のことを当たり前にすること」
がいかに大切かを痛感しました。
あぁ!お店でこんなことを考えながら吞んでたら、
なんだか悪酔いしそうですよね・・・(笑)。 |
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今仕込んでいる醤油のもろみです。
今年の秋には美味しい醤油になって
出荷される予定です。
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